最近、八潮市の新築戸建の販売戸数が以前よりも減っているように強く感じています。
毎日のように物件情報をチェックしていますが、ここ数カ月は特にその傾向が目立ち、対照的に草加市では継続的に豊富な物件が供給されている印象があります。
実際にレインズの掲載件数を確認してみると、八潮市は48件、草加市は136件と約3倍近い差があります。
市の面積は八潮市が18.02㎢、草加市が27.46㎢で、草加市の方が約1.5倍広いものの、物件数はそれを大きく上回る差となっています。
単純な数字の比較でも、八潮市の新築戸建の供給が限られていることが分かります。
しかし、私自身の肌感覚では、こうした数字以上にもっと大きな差を感じています。
その理由をあらためて考えてみたところ、特に影響しているのは “駅周辺の物件数の極端な少なさ” であることに気づきました。
下の画像は、当社が加盟している不動産業者専用サイトの物件マップです。
黒い+マークが草加駅と八潮駅に位置し、オレンジ色アイコンは新築戸建、水色アイコンはリフォーム済みマンション、緑アイコンは売地 を示しています。

草加駅周辺には徒歩圏内に複数の新築戸建が点在しており、駅中心部から近いエリアだけを見ても供給量の厚みを感じられます。

一方、八潮駅周辺では徒歩圏内の供給が非常に限定的で、選択肢がほとんど存在しない状況です。
この差こそが、漠然とした物件数の違い以上に「供給が少ない」という印象を強めているのだと思います。
また、不動産市場では 駅距離と価格の相関関係 がよく知られています。
駅から離れても良いという方は、価格の安さや敷地の広さに魅力を感じて選択されるケースが多く、その需要は一定程度満たせていると考えられます。
しかし一方で、予算を上げてでも駅近を希望する方々も多く、駅周辺の供給が薄い現状では、こうしたニーズを十分に拾いきれていません。
結果として、八潮市では需要の一部が他市へ流出してしまっている可能性も考えられます。
八潮市はつくばエクスプレスの開業以来、街並みが整備され利便性も向上してきましたが、そのポテンシャルが必ずしも新築戸建市場に十分反映されているとは言い切れません。
今後、駅周辺の土地活用や整備方針がどのように進んでいくかによって、供給状況も大きく変化する可能性があります。
私自身、この課題をより深く理解し、地域のニーズに少しでも応えられるよう、不動産の専門家として引き続き尽力していきたいと思います。



