今年の春からご相談いただいていた草加市の相続不動産について、本日、相続人の方と一般媒介契約を結びました。
相続した家や土地をどのように売却するかは、相続人の状況や物件の状態によって大きく変わります。
「仲介が良い」「買取が良い」といった正解があるわけではありません。
まずはそれぞれのメリット・デメリットを理解した上で、状況に合う方法を選択していただくことが一番だと考えています。
遠方に住んでいる相続人は買取になるケースが多い
今回の相続人の方も、物件から距離がある場所にお住まいでした。
こうしたケースでは、仲介よりも買取で売却を進めることが多くなります。
理由はいくつかありますが、やはり「現金化までが手間」という点が大きいです。
- 室内の設備状況が分からない
- 鍵の手配や立会いができない
- 清掃や片付けに手が回らない
このような状況だと、売却に向けた準備が整えられず、仲介で高額売却を目指すよりも、スピーディーに買取で売却される選択をされる方が増えています。
仲介の場合は高く売れる可能性はありますが、設備の不具合などについては免責にせざるを得ないケースが多く、価格調整をして売却する必要が出てきます。
そのため、結果的に買取と大きく差がでないこともあります。
一般媒介のメリットと、実際に起こること
一般媒介は、複数の不動産会社に売却を依頼できる契約です。
「一社に絞らず、比較しながら進めたい」という売主様にとっては、とてもメリットのある方法です。
会社ごとに査定額も販売方法も違うため、実際にスタートしてみないと見えない部分も多くあります。
もちろんデメリットもあります。
複数の会社に依頼することで、各社が広告費や時間をかけても成約に至らなければ報酬が発生しないため、積極的な販売活動がされないこともあります。
このあたりは、業者ごとの考え方や担当者の姿勢によって大きく変わります。
専任媒介が向いているケースもある
状況によっては、最初から専任媒介で進めたほうが良い場合もあります。
- 相続人の方が遠方に住んでいる
- 鍵の手配や現地管理を任せたい
- 価格調整や販売戦略の相談も積極的に行ないたい
こうしたケースでは、担当者を一社に絞り、窓口を一本化するほうがスムーズに進みます。
実務としてよくある流れ
今回のように、最初は一般媒介でスタートし、3ヶ月ほど活動状況を見ながら、信頼できる会社と専任媒介に切り替えるケースもあります。
販売価格や問い合わせ状況によって、より良い選択をしていく形です。
「最初から専任が正解」「一般媒介はダメ」ということはありません。
状況とタイミングに応じて柔軟に選択していきましょう。
大切なのは、売主様にとって納得できる方法で進められるかどうか。
結果として「この方法で良かった」と思っていただける取引になるよう、サポートしていきたいと思っています。
草加市や八潮市で相続した不動産のご相談、いつでも受け付けています。



