先日、銀行のご担当者様と打ち合わせをした際に伺ったお話です。
ペアローンを組む際に選択する「連生団信」、特に「がん団信」について、見落とされがちな注意点があるとのことでしたので、ご紹介したいと思います。
連生団信とは
夫婦などでペアローンを組む場合、それぞれが個別に団体信用生命保険(団信)に加入するのが一般的ですが、「連生団信」は夫婦2人分の残債務をまとめて一つの団信でカバーする仕組みです。
どちらか一方に万一のことがあった場合、夫婦2人分のローン残高が保険金によって完済される、という特徴があります。
一般団信なら気にする必要は少ない
一般的な団信(死亡・高度障害時に保険金でローンが完済されるタイプ)の場合は、契約されている方が亡くなったこと等によってローンが消滅するため、基本的には贈与税を気にする必要はあまりありません。
がん団信の場合に起こりうる贈与税の問題
一方、注意が必要なのが「がん団信」です。
がん団信は、契約者ががんに罹患した場合に保険金が支払われ、ローンが完済される仕組みですが、一般団信と大きく異なるのは、罹患した本人が生存しているという点です。
ペアローンの連生団信でがんに罹患し、それによって夫婦2人分のローンが完済された場合、罹患していない配偶者側からすると、本来自分が返済すべきだったローンの負担がなくなったことになります。
この「ローンが無くなったことによる利益」が、配偶者に対する贈与とみなされ、贈与税が課税される可能性があるとのことでした。
亡くなった方から相続や保険金として財産が移転する一般団信のケースとは異なり、がん団信は「生存している契約者から、生存している配偶者へ利益が移転する」という形になるため、税務上の扱いが変わってくる、というのが今回のポイントです。
金利の上乗せもポイントの一つ
今回お話を伺った金融機関では、ペアローンでがん特約付きの連生団信を選択する場合、金利が0.45%上乗せされるとのことでした。
保障が手厚くなる分、金利負担も増えるということになります。
ペアローンを検討されている方へ
ペアローンでがん団信・連生団信を検討されている方は、保障内容や金利の上乗せだけでなく、こうした税務上のリスクについても理解した上で判断することが大切です。
実際に課税されるかどうかは個別の状況によって変わってくる部分もありますので、契約前に金融機関や税理士等の専門家へ確認いただくことをおすすめします。
住宅ローンの組み方一つで、将来の税負担が変わってくることもあります。
ペアローンをご検討の際は、慎重に、そして納得いただいた上で選んでいただければと思います。



