こんにちは!
三共コスモスの南出です。
ご来店やお電話、メールにて『家がいくらで売れるか』というご相談をよく頂きます。
売却相場価格をお知りになりたい方はそれぞれ事情が異なる事から、求めている答えが違います。
売る気はないけど価格が知りたいという方の多くは、その場で大まかな金額を把握したいというのが本音だと思います。
かえって、事情により早急に価格を知りたいという方は、より具体的な価格を把握したく、場合によっては訪問査定を行う流れになります。
今回は、後者の具体的な査定額について、私が八潮市内の不動産の査定依頼を頂いた際に行なう準備や査定方法をまとめました。
下記の構成で書いています。
『住宅地図で所在地を確認』
『法務局で書類を取得』
『八潮市都市計画情報システムで確認』
『八潮市役所で調査』
『周辺の成約事例を確認』
『現地を確認』
『査定書の作成』
『最後に』
相続等でご自身が住んでいない不動産を売却する場合は、相場観も分からない事が多いため、安心して任せられる不動産会社探しが大事ですよね。
この記事をお読み頂ければ、実勢価格において根拠のある査定額の算出方法が分かるため、不動産会社の選び方の一つの方法として活かす事ができると思います。
売却を検討している方にとって少しでも参考になれば嬉しいです。
住宅地図で所在地を確認
まず最初にやる事は場所の特定です。
不動産会社であれば大抵持っているであろう住宅地図。
住宅地図には、住所や表札に書かれている苗字が記載されています。
住宅地図で場所の確認ができたら、ブルーマップで地番の確認を行ないます。
地番の確認が出来たら、法務局で各書類の取得をします。
法務局で書類を取得
物件種別に合わせて、法務局で下記の書類を取得します。
①土地、建物の登記事項証明書
②公図
③測量図
①登記事項証明書を取得すると、『面積』『不動産取得名義人・取得時期』『抵当権の有無』『共同担保の有無』が分かります。
簡単にいうと、『どんな家をいつ誰がどのような条件で購入したか』が分かります。
ほかにも色々な事を知る事が出来るため、しっかりと査定をする時には必ず取得します。
②公図を取得すると、対象土地の位置や大体の形が分かります。
③測量図は、土地を売却する際に、より詳細な形や接道状態等を知るために取得します。
取得したら、『八潮市都市計画情報システム』で用途地域などを確認します。
八潮市都市計画情報システムで確認
『八潮市都市計画情報システム』を利用して、対象不動産の用途地域等を調べます。
八潮市都市計画情報システム
https://open-map.jp/saitama-yashio/index.html
上記サイトで、対象不動産が区画整理地域内かどうかも確認します。
別の記事でも書きましたが、八潮市は発展中の街ですので、広範囲で多数の区画整理事業を行っています。
対象不動産が区画整理地内で、かつ仮換地指定前の場合、売却自体が困難になる可能性があります。
仮換地指定後の不動産でも、多額の清算金が発生する可能性があり、事前の調査は必須です。
区画整理についてざっくり知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
次に、八潮市役所で調査をします。
八潮市役所で調査
八潮市役所に行き、主に『道路』と『上下水』を調べます。
『道路』については、対象不動産に接道している道路の種別と幅員を確認します。
公道であれば幅員を、私道であれば再度法務局で道路の登記事項証明書を取得して持分有無の確認をします。
稀に、公道・私道でもなく通路に面している不動産もあります。その場合は再建築の可否を確認する必要があります。
『上下水』について、上水道はいつ頃に引き込まれたのかを確認し、下水は前面道路に下水管が敷設されているかを確認します。
また、相続などで対象不動産を取得し、お手元に建物に関する資料が全くないという場合には、この段階で『建築計画概要書』等を取得します。
そのほか、対象不動産が区画整理地域内の場合、仮換地面積や清算金の有無・ポイント数を確認します。
周辺の成約事例を確認
上記までに揃えた情報を基に、不動産業者のみが閲覧できるサイトで、登録されている周辺の成約事例を確認します。
成約事例の情報が古いと価格の参考にならない事が多いため、なるべく最新の情報で、かつ類似の物件を参考にします。
成約事例の書類と現在販売されている周辺物件資料、後に作成する査定書を1セットでお客様にお渡ししています。
現地を確認
戸建て・土地の査定をする場合は、陽当たり等の住環境を確認するため現地を見に行きます。
マンションの場合は、八潮・草加市内のマンションであれば特に見に行くことはないです。
八潮市には工場・倉庫の多いエリアがあるため、交通量や騒音・臭気も確認します。
道路の整備状態や越境物、高架線、ライフラインまわりも確認する事ができます。
現地を見に行ったからこそ分かる情報があり、査定をするうえで何より大事な点だと思っています。
査定書の作成
戸建て・マンションの場合は室内状態を確認できていないので後ほど価格修正が必要ですが、暫定的な査定額として、相場観をお伝えいたします。
相場のみを知りたい方には相場価格をお伝えします。
お急ぎで売却したい方には相場価格と買取価格をお伝えします。
少しでも高く売りたい方には相場価格とチャレンジ価格をお伝えします。
そのほか、売却を成功させるための細かいテクニックなども、査定書をお渡しする際または訪問査定をする際にお伝えしています。
最後に
確度の高い査定価格の算出方法について書きました。
大きく6つに分けて書いてみましたが、地元で仲介業に主として取り組んでおりますので、八潮市・草加市内であれば登記事項証明書を取得して情報を確認した段階でおおよその相場価格はお伝えできます。
あとは、その価格をお客様に提示して問題無いかを調査していくといった流れです。
あくまで私の方法であり、違う形で査定額を提示する不動産会社様もあると思います。
特にエリアを手広く取り扱っている営業の方は、相場観が無い事から即答はしないようです。
現段階では未だ実用レベルに至っていないAI査定で算出した金額をそのまま売れる金額として提示する会社もあるようなので、提示された金額の根拠は必ず確認するよう、お気をつけください。
法務局の都合上、即日お伝え出来ない事がありますが、基本的にはお問合せから3日以内に具体的な金額をご提示いたします。
調査費等も一切請求いたしませんので、ご安心くださいね。
八潮市・草加市の不動産売却査定はぜひ当社にお任せください。