「自宅を売ってまとまったお金にしたい。でも、住み慣れた家からは離れたくない」。
そんなときの方法として、ここ数年で「リースバック」の広告をよく見かけるようになりました。
一方で、リースバックをめぐるトラブルも増えています。
これを受けて国土交通省は2026年7月に「住宅のリースバック取引における宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(リースバックに関するガイドライン)」を公表しました。
2026年10月1日から施行されます。
この記事では、リースバックの仕組みとガイドラインで変わる点、契約前に確認したいポイントを、八潮市で不動産仲介・買取を行う当社の立場から解説します。
リースバックとは?
リースバックは、自宅を不動産会社などに売却し、その後は賃貸住宅として家賃を払いながら住み続ける取引です。
主なメリットは次の3つです。
- 売却代金がまとまって手に入る
- 引っ越さずに今の家で暮らし続けられる
- 固定資産税などの負担がなくなる
ただし、売った時点で家は他人のものになり、ご自身は借主になります。
この点を十分に理解しないまま契約してしまうことが、トラブルの大きな原因になっています。
なぜルールが作られたのか
国土交通省によると、リースバックに関する相談は年間200件を超えています。
相談者の約7割が70歳以上の高齢の方です。
よくあるトラブルには次のようなものがあります。
- 「ずっと住める」と言われたのに、実際は期間の決まった契約だった
- 解約したら高額な違約金を請求された
- 断ったのに何度も訪問や電話で勧誘された
- 家賃が高く、数年で売却代金の多くが家賃で消えてしまった
ガイドラインで何が変わる?
今回のガイドラインは新しい法律ではありません。
いまある宅地建物取引業法をリースバック取引にどう当てはめるかを、はっきりさせたものです。
不動産会社が守るべきことが具体的になり、違反すると業務停止や免許取消しなどの処分を受けることがあります。
① 売買条件と賃貸条件の両方を説明する
リースバックでは「いくらで売れるか」だけでなく、「売った後にどんな条件で住むか」も大事です。
そのため、次のような点をきちんと説明することが求められます。
売買について
- 手付金や契約解除の条件
- 違約金の額
- 買戻し特約の有無と、ある場合はその条件
賃貸について
- 家賃の額と支払方法
- 契約期間と更新の有無(普通借家か定期借家か)
- 修繕費用をどちらが負担するか
- 買主が物件を第三者に売却する可能性
② 強引な勧誘を禁止する
次のような勧誘は、宅建業法に違反するものとしてはっきり示されました。
- 考える時間を与えずに契約を急がせる
- 「必ず得をします」など断定的な言い方をする
- 断られた後も勧誘を続ける
- 夜遅くなど迷惑な時間帯に電話や訪問をする
③ 価格と家賃の根拠を示すことが望ましい
売買価格や家賃をどう計算したかを示すことも望ましいとされています。
売却代金と、契約期間中に払う家賃の合計がつり合っているかを示すことも同様です。
契約前にご自身で確認したい4つのポイント
ガイドラインができても、最後に判断するのはご本人です。
次の4点は必ず確認してください。
1. 定期借家契約ではないか
定期借家契約の場合、期間が終わると再契約しない限り退去しなければなりません。
「いつまで住めるのか」を書面で確かめましょう。
2. 家賃を何年払い続けられるか
たとえば売却代金が1,500万円、家賃が月10万円なら、12年半で売却代金と同じ額になります。
年金などの収入で払い続けられるか、長い目で計算しておくことが大切です。
3. 売却価格は相場と比べてどうか
リースバックの売却価格は、一般的に市場で売るより低くなりやすいとされています。
ほかの方法で売った場合の査定額とも比べてみましょう。
4. クーリング・オフは使えない
宅建業法のクーリング・オフは、宅建業者が売主になる取引が対象です。
リースバックではご自身が売主なので、原則として使えません。
「後で取り消せばいい」と考えず、契約前によく検討することが大切です。
また、ご家族にも相談して、一緒に話を聞いてもらうことをおすすめします。
リースバック以外の選択肢も
目的によっては、ほかの方法のほうが合っていることもあります。
- 仲介で売却して住み替える:高い価格で売れる可能性がある
- リバースモーゲージ:自宅を担保にお金を借り、所有したまま住み続けられる
- 買取:早く確実に現金化できる
- 相続を見すえた整理:ご家族と話し合い、将来の売却や承継を準備する
三共コスモスにご相談ください
三共コスモスは1990年の設立以来、八潮市を中心に草加市・三郷市などで不動産の仲介・買取・リフォームを行ってきました。
リースバックを検討されている方にも、仲介・買取・リースバックを比べたうえで、お客様にとって一番よい方法をご提案します。
「営業の人にリースバックをすすめられたけれど、条件が妥当か分からない」といったご相談も歓迎です。
ご家族と一緒のご来店もお気軽にどうぞ。



